【連載】歯科医師と一緒に考える歯科医院とのつきあい方 3

患者さんは、出来れば歯科医院には行きたくないと大半の方は考えていると思います。大きな「行きたくない壁」が存在するのです。痛そうだし、治療費も不透明だし。しかし、患者さんは、そこの「行きたくない壁」を何とか乗り越えて来院しているということを、私たち歯科医師はきちんと理解するべきだと思います。

そこの所を理解していない歯科医師は、「どうしてここまで放っておいたの?もっと早く来ないと駄目でしょ!!」等の、言ってはいけないNGワードを浴びせてしまう。(ただ、言ってしまいたくなる気持ちは十分理解できますし、共感もできます)

実は、患者さん自身もその事は十分、分かっているのです。でも、来られなかった。そこの所を十分理解する必要があります。

 

こういったコミュニケーションの能力向上はメディカル(デンタル)インタビューといった問診技術や、土屋和子先生が提唱するDENTAL NLPといった患者さんとの良好なコミュニケーションを前向きに考える方法も、最近は考案されはじめてきています。我々歯科医師側も患者さんに選ばれる歯科医院となるべく努力する必要があると、もっと危機感をもって歯科医療に携わっても良いかもしれません。

では患者さんは、どうやって自分と相性の良い歯科医院(歯科医師)を選択するかという問題です。まず、患者さんは、ご自分の口腔内の状況をよく把握し、自分の主訴をはっきりと認識し、事前に整理された方が良いかもしれません。現在はインターネット上で情報が多く出ています。情報に左右される必要はありませんが、多少の知識で武装する必要はあると思います。

本当は「この奥歯が気になっているのに、関係ない歯を削られてしまった」と後で泣いても、削られた歯は一生戻ってきません。それと、現在は「セカンドオピニオン制度」というものがあります。口腔内の状況を複数の先生の診断してもらうという制度です。ご自身が安心して任せられる先生を自分の足を使って見つけていくという努力も必要かもしれないという事です。

例えば、自分が質問した内容に答えられなかったり、はぐらかしたり、急に怒り出してしまう歯科医師は、自分には合っていないと判断し、次の歯科医院を選択する勇気も必要なのかもしれません。こういった小さいけど大事なことを積み重ねていれば、歯科における医療ミスや歯科医療への不信感といったものも防げるのではないかと思っています。

私の場合は、提案した治療方針に疑問を抱く患者さんには、必ずセカンドオピニオンを勧めています。診断し、提案した治療が、もしかしたら偏った方法だったかもしれないし、もっと良い治療があるのかもしれない。色々意見を聞いて、やはり最初の先生に戻ってきても良いと思います。それは、患者さんが判断すべきことです。少し厳しい様ですが、そこは自己責任だと思います。歯科医師の私としても、このセカンドオピニオン制度は大変良いことだと思っています。医療ですので、無理は出来ませんし、去った患者さんになぜ自分が選択されなかったのかを考えるきっかけにも繋がり、自分自身の医療技術のさらなる向上にもなると思っています。

基本的に歯科医師、患者さん両者が気持ちよく歯科治療を行えることが一番です。そのためには、患者さん、歯科医師(もしくは歯科医院の運営者)がなにがしかの努力は必要なのかもしれません。しかし、この問題は大変難しいです。多くの先生が今後も模索を続ける必要があると考えています。最後になりますが、ここで書いたコラムはあくまで私の指針です。多くの考え方があって良いと思います。どんな考え方を選択するかも自己責任でお願いします(笑)。

Categories: 歯科

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