高貴なお薬 1

薬局で買える漢方薬の中には動物生薬や虫類薬というものがあります。
動物生薬には、効き目が早くて副作用の出にくい生薬を使ったものと、動物特有の栄養素を持ったもので体の弱ったところを補うという生薬を使ったものがあります。
効き目が早くて、副作用の出にくい生薬を上薬と言ったりもします。
代表的な生薬としては、麝香、牛黄、鹿茸、センソ、羚羊角などがあります。
栄養素を補うものとしては、海馬、ゴウカイ、反鼻などがあります。

この気節に多い「気の乱れ」

東洋医学では、人体は季節の影響、外側の環境の影響を受けることで内的な環境が乱されると病気になると考えられています。これは外因といいますが、この外因の影響を受けると体の中でまず起こるのが「気の乱れ」です。
人体には経絡という目に見えない筋のようなものがあり、大きな系統でも12系統あり、この筋の中を「気血」が巡ることで生命活動を行っていると考えます。外からこの「気血の流れ」が乱されるとおおむね体調がなんとなくすぐれないという状態になりますし、これが強く乱されると現在の言葉でいう自律神経失調のような症状が現れたりします。
この季節に多いのは湿気の影響や気温の上昇に伴い発汗量が増えることで心や肺に負担が増えてしまい、動悸、息切れといった胸部(漢方では上焦といいます)に関係する症状が現れやすくなります。この時、麝香の入った薬を使うと症状が軽くなったりして重宝されます。こういった作用を「気付け」といいます。 市販の生薬製剤の中にはこの麝香の入ったお薬は何種類か売られています。有名なところでは「救心」や「感応丸」というのがありますが、麝香は大変貴重な生薬になりつつあるので今後は商品が作れなくなるという話もここ最近聞かれるようになってきました。
この貴重な麝香、「気の流れを正常な状態に戻す」ということで、自律神経の調整力を改善したりしますが、もっと注目されるのは睡眠の質の改善効果です。麝香製剤を就寝前に服用すると目覚めた時の感覚が違うという方が多い。これは睡眠中の睡眠の深さの波がきちんと取れるようになるからだといわれているそうです。
このような漢方薬は今後も活躍の場が多いのではないかと思います。

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