日本の国を想う 8 ―いのち輝く未来を目指して―

この稿が掲載される頃には、消費税問題に一定の結着がついているかもしれないが、私の持論は一回国民に示した消費税アップは絶対に実行すべきであるということである。ややもすると消費税増税と景気の問題をセットにして政争の具とするところがあるが、高い見地から(国の将来という見地から)論じなければならない。同時に行政コストの削減も当然のことである。政府は広く国民に理解を求め、国民もそのことを理解し、行動していくことが日本の「いのち輝く未来」のために必要なことである。
消費税増税は、大きな痛みを伴うことであり、特に低所得者の方々への影響は大きく、国民消費の落ち込みは日本経済に大打撃を与えることになると既に何回も述べてきたところである。それでも増税は避けて通れない重要課題である。未来永劫に借金を重ねることができれば別問題であるが。

前回、給与所得者の給与収入のデータを示した。大企業に勤務する人や国・地方の公務員の人の給与水準は高いが、多くの中小企業の職についている人の給与水準は低く、国民の多くの人がそこで働いている。
給与水準の低い人にとって、消費税増税はその消費行動に大きな影響を及ぼす。そしてまた少子高齢化の中で総需要が減少する。そういう状況でセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンなどの出店攻勢が目につく。生き残りをかけた戦いであろう。
第6回の「日本の国を想う」で中小企業の経営者の方々、将来の日本を担う若者たちがしっかりとした「成長戦略」を持ち実行することであると述べた。そしてそれによって収益性を高め、賃金を高めることであると。

国が成長領域と考えている「医療・介護」分野であるが、総務省と経済産業省は、(2013年8月27日発表)老人福祉介護及び病院分野の就業者が上位1位、2位を占めるが生産性の低さが課題であると調査報告した。このことも既に指摘済みである。
それでは、我々中小企業が目指す「成長分野」とは何なのであろう。総需要の減少は必然である。我々は従来からの需要や国の経済政策の一つである財政支出の助成金事業・補助金事業を追い掛けるだけではなく、新しい需要を見つけ出し、それに供給するビジネスを作り上げることが企業成長につながり給与水準の改善につながる。従来からの需要は少子高齢化により当然に減少するし、国の財政支出は一過性のものである。

新しい需要とは何なのであろう。それは社会構造の変化、すなわち高齢化、核家族化、独居老人の増加、母子家庭の増加、女性の社会進出の増加、未婚者の増加などを分析し、それに対して新しい需要を創設し提供することである。それは衣食住のすべての分野で考えられる。そして高齢化などの社会構造の変化は地域に密着した消費財や役務の提供を必要としている。
消費財や役務の提供に対し、一定の付加価値を付け、人間社会の中で回転させ一定の利益を捻出し、その利益に対し納税し、その納税された税金が適切に支出され、循環することである。
私たちは一人一人が真剣にいろいろなことを考え、行動していけば「いのち輝く未来」が来ると信じている。

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