ジェネリック薬品

ジェネリック薬品について患者さんから聞かれることが多くなりました。
“先生、薬局でジェネリック薬品を勧められましたがどうしましょう?”
“効き目は一緒で値段が安くなると言われました。”
などと相談されることが多いです。
以前コラムでジェネリック薬品について書いたことがありますが、ジェネリック薬品は先発品と同じではありません。主要な有効成分が一緒というだけのことです。
体の中で吸収されるスピードも血液の中での濃度の動きも薬によって変わってきますから、先発品とまったく同じと言うわけではありません。
人によっては、ジェネリックの方が良いと感じる人もいるでしょうし、逆に先発品のほうが良かったと感じる方もおられるでしょう。私は、泌尿器科のお薬に関しては、自覚症状(自分で感じる症状)が大事だと考えています。
ですから、ジェネリックを服用することに関しては、
“一度試してもらってもかまいませんよ。服用されて、おしっこの出方が悪く感じたら元に戻してくださいね。同じかよくなるようならジェネリックのままにしてもらってもかまいません。“
と説明させてもらっていますが、内科的なお薬に関しては少し問題で、例えば血圧の薬に関しても血圧の下がりが悪かったり、あるいは今まで安定していた血圧が急に下がりすぎたりするので、こちらがかなり気を使って観察する必要があります。

薬局によっては、ジェネリックに変えたことを連絡してこないこともあるので患者さんがジェネリックを服用していることに気がつかないことすらあります。
なぜ薬局がやけに患者さんにジェネリックを勧めるようになったか皆さんご存知ですか?
我々医療機関や薬局は、診療報酬という国によって決められたお金の一部を患者さんから、残りを健康保険組合から診療代として頂いています。2年に一回この診療報酬が改定されるのですが、数年前から国や健康保険組合が負担する診療費が増えてきて財政が厳しくなりました。
そこで安いジェネリックを普及させて医療費の削減を目指したのですが、なかなかジェネリックが普及しません。そこでジェネリックを出す決定権を医師から取り上げて薬局側へ移したのです。
更にジェネリックをたくさん出した薬局には多めのお金(診療報酬)をあげますよと、アメを目の前にぶら下げたので、薬局は我も我もと患者さんにジェネリックを勧めだしたのです。でも彼らは、ジェネリックを勧める際、フェアな情報を患者さんに提供しているでしょうか?
もし、もらえる診療報酬が同じならジェネリックを勧めるでしょうか?
我々医師は、誰もジェネリックが先発品と同じ薬だとは思っていません。別物の薬だと思って使っていますが、彼らはわかっているのでしょうか?
ジェネリックは有効成分は同じですが、効果は強くなったり弱くなったりすることがあるということをちゃんと説明しているのでしょうか?
“効果は同じで値段は半分、勇気を出してジェネリックをお願いしますと言いましょう。”
なんてどこかのコマーシャルのように説明していないか私は心配です。

Categories: 医科

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