「暮らしのなかの健康講座」第2回 リポート2

3.サプリメントについて

「サプリメントは、不足している人が利用する目的で作られています。補給、補完が必要な人だけが利用してほしいと思います。過剰摂取は健康被害につながります。知識、理解を深めて、自己責任で、正しく利用していただきたい。
そして疾患のある人は医師に話して、情報を共有していただきたいと思います」

印象深かった上野先生の言葉です。
サプリメントでも、たくさんのことを学習しました。
特に大切と思う点をご紹介します。

 

「サプリメントは食品です。ですから、栄養、食品の3つの機能のことを、
まず知っておきましょう」

 ・食品の栄養成分
  3大栄養素 :炭水化物 たんぱく質 脂質
  5大栄養素 :炭水化物 たんぱく質 脂質 ビタミン ミネラル
  第6の栄養素:食物繊維
  第7の栄養素:ファイトケミカル

 ・食品の3つの機能
  1次機能(栄養)  :生命維持
  2次機能(味覚)  :食事を楽しむ
  3次機能(体調維持):体調の調節、疾病予防
 「食品の三次機能ばかりが強調された錠剤・カプセル形態のものも、法的には食品
です。消費者は、このことを認識しておかなければいけません」

食品の大まかな分類、および主な特性
 ■ 栄養機能食品:12ビタミン、5ミネラルの17成分
  関係省庁への届出や審査は不要。
  現在はビタミン12種類とミネラル5種類について表示できる。
  ・栄養成分の機能、1日あたりの摂取目安量と含まれる成分量などが
   表記されている。

 ■ 特定保健用食品
  消費者庁の審査が必要。(現在、1,140の食品が許可等を受けている)
  ・体調調節機能がある成分が入っていて、期待できる保健の目的が表示されている。

 ■ サプリメントや機能性食品と宣伝されているもの(いわゆる健康食品)
サプリメントの摂取目的

  ・不足気味の栄養素の補充
  ・必須栄養素の特定保健機能への期待
  ・健康維持・増進のため、抗加齢効果の期待
  ・生活習慣病の予防
  ・特定の疾患(風邪、関節炎、花粉症、更年期障害など)に対しての予防や症状の    緩和

 ■ 特別用途食品
  病者用、妊産婦用、授乳婦用、乳児用、えん下困難者用などの特別の用途に適する
  との表示がされた食品。

 ■ 一般食品
  この4月から一般食品も機能性表示ができるようになる。「新制度」です。
  表示内容にはきちんとした科学的な根拠が必要で、消費者庁の管轄ですが、大きな
  規制緩和です。消費者庁の発表、ホームページに注目しましょう。

サプリメントの応用例
「日本人の6割の人がサプリメントを利用している、という統計があります。
医療人と一般人とで、見解が違うのがサプリメントですが、応用例をあげてみます。
参考にしてください」

【論文にみるサプリメントの応用例】
◆ 網膜変性症予防  :ルテイン

 ◆ 認知症の症状緩和 :イチョウ葉、CoQ10、DHA、ニンジン等
 ◆ 前立腺肥大症   :ノコギリ椰子
 ◆ 変形性関節症の緩和:キャッツクロー、グルコサミン/コンドロイチン
 ◆ 高コレステロール血症予防:紅麹、ニンニク、ビタミンE、EPA
 ◆ 肝機能保護作用  :ウコン、マリアアザミ、レシチン
 ◆ アレルギー性鼻炎 :甜茶、シソの実エキス(シソ油)
 ◆ 抗酸化作用    :αリポ酸、カテキン、CoQ10
   など

医薬品との相互作用
「サプリメントと医薬品との相互作用(悪影響)のことも、知っておかないといけないで
すね。例えば、よく知られていますが、血液をサラサラにするお薬のワルファリンは、
納豆などに含まれるビタミンKでお薬の作用が弱められてしまいます。ワルファリンを
服用している人は、納豆や青汁などは避けないといけません」

 

4.サプリメント使用の際の注意点

「サプリメント・健康食品を使用するのに注意を必要とする人がいます。病気治療中の人は、医師と相談してください」

注意する必要がある人
 ・病気の治療中の人、アレルギーのある人は避けるべき。
 ・サプリメントは「子ども・赤ちゃん」を対象に開発されていない。
 ・妊娠・授乳中の人の積極的な使用は推奨されていない。
 ・高齢者は代謝・免疫力が低下している。体調に不安がある場合は、
  まず医療機関を受診しましょう。
 ・その他

この他、学習したポイントをご紹介します。

—「医療人と一般の人ではサプリメントへの意識が違います。医療人にしてみればサプリ
メントでなく、もっと良い薬があるだろうと思うケースがあります」

—「補給、補完が必要な人だけが利用するのがサプリメント。
過剰摂取は健康被害につながります」
「ビタミンCにも過剰症があります。カルシウムは、食事からも摂っていますから、
1日1000ミリグラムまで摂っていいからと1000ミリグラムをサプリメントで
毎日摂りつづけると過剰になります」

—「成分の品質に問題はないか? 成分の含有量は? チェックしたいものです」
「ブルーベリー、ビルベリー、アントシアニンが人気ですが、
含有量に問題のある製品があったりするようです。
またアントシアニンは過熱で分解します。品質への注意も必要です」

—「日本人の6割の人が食品の機能性表示を希望しています」
「この4月から『機能性表示食品』制度がスタートします」
「一般食品も、科学的な根拠があれば機能性表示が可能になります。
原則、すべての食品に適用されます」
「ただし、アルコールは除外されます。アルコール類は機能性表示ができません」
「生鮮食品にも適用されます。野菜が人気になるのでは、という予測もあります。
リコピンが豊富なトマトなどは確かに魅力的ですね。機能性野菜コーナーが、
賑やかになりそうです」

 ・消費者庁から食品表示についての発表が出はじめました。
 ・消費者庁のHPに注目しましょう。
 ・サプリメント関連では、国立健康・栄養研究所のHPが役立ちます。
 ・賢い生活者になりましょう。

最後に、先生からの大切なアドバイスを、繰り返しになりますが、ご紹介しておきます。
—「サプリメントは、不足している人が利用する目的で作られています。
補給、補完が必要な人だけが利用してほしいと思います。過剰摂取は健康被害に
つながります。知識、理解を深めて、自己責任で、正しく利用していただきたい。
そして疾患のある人は医師に話して、情報を共有していただきたいと思います」

上野先生、ありがとうございました。

Categories: オピニオン

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